英語力不足を神経の太さ乗り切る生き残り術。
新しく採用されたチームマネージャーのことを書く。彼女は英語がどうしようもなく下手だ。たどたどしく、つっかえながら、会話が途中で止まってしまうようなブロークンな英語を話す。リスニング力も十分でなく、英語での質問にとんちんかんな返事をして話が通じてないのすら気が付いていないレベルだ。それなのに何のプレッシャーも感じていないように平然とが海外出張をこなしてついでに観光までしてきてしまう。このずーずーしさはどこからくるのだろう。ある意味尊敬に値するよね。私には到底できない。自分がたどたどしいブロークンな英語しか話せず、聞き取りも分からない時が多かったら、海外出張をしてビジネスミーティングをこなすなんて、想像しただけでもぞっとする。緊張で眠れなくなる。
しかし彼女はそんなこと全く気にしていないようだ。帰国後、さもしっかり現地でミーティングしてきたように自信満々に語っていた。(よく聞いてみると、決して大したことを話し合ってきたわけじゃないということは明らかだけど。ただ相手のプレゼンをきいていただけだってこともバレバレ。)よくもまあ、それだけ図太くいられるものだ。羨ましい限りだ。神経が太いし鈍感なんだろうなあ。「鈍感力」なんていう自己啓発書みたいのが売れていたころがあったけど、私はその本を読んでないけど、多分こういう人の生き方をいうのだろうなあと思った。サバイバル術ですよ。周りの人間からの評価がどれほど低くても、実際の能力が十分でなくても(ここでは英語力)全く意に介さず、劣等感も感じることも落ち込むこともなく、仕事をやりこなしてしまう。多分あの調子でずーっとやり続けるんだろうなあ。
なぜ、彼女のやり方が通じてしまうのか? 英語力の低さを補う「何か」もあるはずだ。
補うもの:
具体的活動を時系列で示した。(エクセルシートに記入)
役割り分担を明確にした。(エクセルシートに記入)
英語で説明の際に、事前に英語のプレゼンを用意し、文字に示して会話力の低さを
補っている。
ブロークンでたとだどしく幼稚な失礼な英語であっても、伝えるべきことは喋っている。(正確に伝わっているかどうかは定かでないが、それを資料が補っている思われる)
ターゲットを示し(見つけた)、明確に分類した。
面倒なことを躊躇せず取り入れた。
プラン変更について躊躇しない。柔軟に思考している。
自分のコネクションを積極的に活用している。
斬新なアイディアを考えようなどとぜず、ありきたりな活動を確実にやろうとしている。
自分のわかる範囲の活動からはみ出ない。
他人のアイディアや指示に惑わされない。(自分のプランを推し進める。)
自分のプランに自信をもっている。
決断にあまり迷いがない。
自分は仕事が出来て論理的に説明できると自信をもっている。(実際は平均レベルであっても)
自分の仕事が好き。
英語が下手過ぎて、相手がバカにしていても見下していても全く気にしていない。
英語力の低さに劣等感を抱いていない。
実際のところ:
たとえ日本語であってもプレゼンテーションが下手である。
日本語で説明のときに、しょちゅう言葉につまり、たどたどしくドギマギする。
日本語であっても論理的に説明できていない。
プレゼンのコンテンツは平凡なもの。特に目を引くようなアイディアではない。
プレゼンは決して作り込んだものではない。正直あの程度でいいだ?と思ったほど、軽く適当に考えられたものだった。がっかりしたくらい。
英語は、恐ろしく幼稚でたどたどしく、ブロークンである。
英語のヒヤリング力は100%ではない。
英語での会話のときに、とんちんかんな返事をする。
相手に、英語力の低さに対して不信感を抱かれている。
たどたどしい英語に対して相手はイライラしている。
上層部は、彼女をまだ信用していない。
上層部は、彼女と英語でコミュニケーションを取ろうとは決してしない。(話しかけることすらしない)
上層部は、彼女の英語力とリーダシップが6月までに改善されなければ、クビにしようと考えている。(実際はクビにはしないだろうけど)
これがこの1年でどれだけ改善するか見ものだ。