いつまで続くかわからないブログ/実験と挑戦

すぐ飽きる。最後までやりとげられない。物事を先送りする。そういう人のブログ。実験と挑戦。

森博嗣的思考

森博嗣の小説は数えるほどしか読んでないので、彼の作品を批評する立場にないんだけど、何で沢山読んでないかというと、数冊読んでみて「面白くない、他の作品も読みたいとおもわなかったから」が理由。ただそれだけ。

エッセイは5冊読んだかな。だいたい内容の傾向としては、科学的な物の考え方を説き、それを基に客観的に物事を見て感情を入れずに判断するってこと、社会の常識を疑い、その常識に縛られない考え方を書いている。その中で、「孤独こそが至福の時を与えてくれる」というようなことや、「何も無理をして結婚はしなくてもよい」「職業や来ている服や持っている物で人の価値は判断できない」ということが割と繰り返し書いているんだよね。まあ私としては、そのあたりの思考に結構救われるところがあって、最近かなり影響を受けて「そうだよなあ、どうして人は必死になって結婚しなきゃいけない! 結婚してないのは一人前じゃないし、変り者か嫌われ者だあ、なんて思うんだろうなあ。結婚して子供をもって住む家を買うってのが平凡だけど幸せの王道で、家族がいて家族が幸せであることが最も自分にとっての幸せにに繋がる、なんて思うんだろうなあ、よく考えたら別に一人だって幸せってことだってあるし、まるで未婚者が変人みたいに言われるのも偏見だよなあ」と思うようになった。

ただそう言ってもねえ、森氏も結婚して子供もいるしなあ。世の中で大勢を占める側が社会の常識とか文化を作っていくのは自然の道理だし、男も女も中年で独身でいるとほとんど汚いものか、哀れなものを見るような目でみられたり、陰口言われたりするのが現実だしねえ。

森氏のような思考でいられたら、さぞかし気持ちが自由になって楽になるだろうね。彼がエッセイに書いているのがそのまま彼の性格だと仮定したら、それはほとんどアスペルガー症候群ADHDの合併症例に当てはまると私はかねがね思っているんだけど、本当のところは分からないよねえ。

 

今、気づいたけど、結婚して子供もいてとんでもなく大きな家を建てて、数十億円もの資産がある森博嗣が「結婚などしなくてもい。孤独ほど楽しいものはない」というから説得力があるんだなあ。これが独身で社会的地位も財産もない中年男性が言ったら、ただのヒガミにしか聞こえないものね。

それと森氏は「家族の話ををする人は好きじゃない」とハッキリ言い切っている。それは「私は目の前のあなたと話しているので、あなたの話が聞きたいのであって、家族の話はどうでもいい。あなたの考え方あなた自身を知りたいのだから」という理由らしい。これには私も同意見だ。いつも思うんだけど、仕事でも友達でもとにかく子供や夫の話ばかりでつまらない。その人が好きなことやまあ悩みでもいいし、その人の話だったら興味をそそられるよね。目の前にいる本人の話だもの。家族なんて顔も名前も知らないし間接的に話だけ聞いても全然面白くない。それでも世の中では他人に子供や孫、夫、妻の話がどうしてこうも多いんだろうねえ。不思議だ。確かに不思議だ。でもまあ専業主婦だったら子供や家族の話題しかないかあ、それとサラリーマンは仕事の話ばっかだしね。

私? 本の話と漫画の話と好きなミュージシャンの話、神経科学の話、発達障害の話、英語学習の話、スウェーデン人やスウェーデン文化、スウェーデン医療制度と日本の医療制度の違いの話、日本企業文化とスェーデン企業文化の話、ワークライフバランスの話、再生医療の話こんなとこかなあ。大したことない?つまらない?